投資信託の種類・分類まとめ
日本株・海外株・債券・REIT・コモディティまで徹底解説
投資信託の種類は大きく分けると「投資対象」「投資地域」「運用方法」の3つの視点があり、これらの分類を分け方、組み合わせによってさまざまな特徴を持つ投資信託が生まれます。
投資信託の投資対象による5分類
| 分類 | 投資対象 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|
| 株式投資信託 | 株式(企業群) | 高収益が期待できるが、価格変動リスクも高め |
| 債券投資信託 | 国債・社債などの債券 | 安定性が高く、収益は控えめ |
| 不動産投資信託(REIT) | 商業施設・住宅などの不動産 | 中程度のリスクとリターン。インカムゲインも魅力 |
| バランス型ファンド | 株式・債券・REITなど複数資産 | 分散投資でリスクを抑えつつ安定運用が可能 |
| コモディティ | 金・原油・小麦・銅などの現物 | インフレヘッジや資産分散に有効。指数連動型が多い |
投資対象別:銘柄の持つ特徴と選ばれる理由
以下では5つの商品をもう少し解りやすく解説していきます。
株式投資信託
株式投資信託は、企業の株式に投資するファンドです。成長産業や特定のテーマに投資するタイプ、市場全体に分散投資するタイプなど(国内株で言う日経225・TOPIX)が、それにあたります。
- 銘柄の持つ特徴
- 高い成長性: 企業の成長は株価上昇に直結し、高いリターンを期待できます。
- 広範囲な分散投資: 多くの企業や業種に分散投資することで、個別企業のリスクを軽減できる
- 透明性の高さ: 投資先の企業情報は公開されており、情報収集がしやすいのも特徴です。
- 投資家が選ぶ理由
- 資産の積極的な増加: 長期的な視点で高いリターンを追求したい投資家が選びます。
- インフレヘッジ: インフレが進行する中で、企業の利益成長が株価に反映され、購入者の購買力が維持できると考えます。
- 企業の成長への貢献: 応援したい企業や産業に間接的に投資することで、社会貢献も意識します。
- 多様な投資機会: 国内だけでなく海外の成長企業への投資も容易に行えます。
債券投資信託
債券投資信託は、国や企業が発行する債券に投資するファンドです。株式と比較して価格変動が穏やかで、安定的なリターンを期待できます。
- 銘柄の持つ特徴
- 安定した収益: 定期的に利子収入(クーポン)が得られるため、比較的安定した収益が期待できます。
- 元本保全性: 満期まで保有すれば原則として元本が戻るため、安全性が高いとされます。
- 分散投資の中心: 株式との相関が低い場合が多く、ポートフォリオのリスク分散に役立ちます。
- 投資家が選ぶ理由
- 安定志向: 資産の元本割れリスクを最小限に抑えたい堅実な投資家が選びます。
- 定期的な収入: 年金生活者など、定期的なインカムゲインを重視する投資家に人気です。
- ポートフォリオの安定: 株式などのリスク資産と組み合わせることで、全体の変動を抑えたいと考えます。
不動産投資信託(REIT)
不動産投資信託(REIT)は、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、マンションなどの不動産に投資し、その賃料収入や売却益を投資家に分配するファンドです。
- 銘柄の持つ特徴
- 少額からの不動産投資: 通常は多額の資金が必要な不動産に、小口で投資できます。
- 不動産市場への手軽な参入: 専門家が物件の選定や管理を行うため、不動産投資の知識が少なくても始められます。
- 比較的高い分配金: 賃料収入が主な収益源であるため、比較的安定した分配金が期待できます。
- 投資家が選ぶ理由
- 分散投資先の拡大: 株式や債券とは異なる値動きをするため、ポートフォリオの分散効果を高めたい投資家が選びます。
- インフレ対策: 不動産は物価上昇時に価値が上昇しやすい傾向があるため、インフレヘッジとして活用します。
- 高利回りへの期待: 安定した分配金により、キャッシュフローを重視する投資家に選ばれます。
バランス型ファンド
バランス型ファンドは、株式、債券、REITなど複数の資産クラスに分散投資を行うファンドです。
- 銘柄の持つ特徴
- 自動的な分散投資: 複数の資産にバランス良く投資されているため、投資家自身が資産配分を考える手間が省けます。
- リスクとリターンのバランス: 株式だけに投資するよりもリスクが抑えられ、債券だけよりも高いリターンを狙えます。
- 手間いらず: 運用会社が市場環境に合わせて資産配分を調整するタイプもあり、初心者にも向いています。
- 投資家が選ぶ理由
- 資産配分の専門家任せ: どの資産にどれくらいの割合で投資すればいいか迷う投資家が選びます。
- 分散投資の重要性: リスクを抑えながらも、ある程度の成長を期待したい投資家が選びます。
- 初心者向け: 投資の知識がまだ少なく、手軽に分散投資を始めたい入門者が活用します。
コモディティ(商品)投資信託
コモディティ投資信託は、原油、金、銀、貴金属、農産物といった商品そのもの、またはその価格に連動する金融商品に投資します。
- 銘柄の持つ特徴
- インフレヘッジ: 金などの貴金属はインフレ時に価値が上昇しやすい傾向があります。
- 株式や債券との相関が低い: 経済状況によっては他の資産と異なる動きをするため、分散投資効果が期待できます。
- 実物資産への間接投資: 現物を持つことなく、商品の価格変動による利益を狙えます。
- 投資家が選ぶ理由
- インフレ対策: インフレに対する備えとして、実物資産の価値上昇に期待する投資家が選びます。
- ポートフォリオの分散: 株式や債券とは異なる値動きをするため、リスク分散を強化したいと考えます。
- 有事の金: 地政学リスクや経済不安が高まった際、安全資産としての金に投資します。
投資地域による分類
投資信託が投資する国や地域によって分けられます。
- 国内
- 日本の資産へ投資
- 海外
- 海外の資産へ投資
- 先進国:北米やEU諸国など、経済が安定した国に投資
- 新興国:経済成長が著しい中国、インド、ブラジルなどの国に投資。先進国よりもハイリスク・ハイリターンの傾向があります。
- 海外の資産へ投資
運用方法による分類
投資信託は「何に投資するか」だけでなく、どのような方針で運用するかによってもタイプが分かれます。 同じ資産に投資していても、運用アプローチが違えばリスクやコスト、成果の出方も変わると言えます。
- インデックスファンド
- 日経平均株価やTOPIXなどの特定の指数(インデックス)と同じ値動きを目指す。
- 運用コストが比較的低いのが特徴。
- 市場全体の成長をそのまま取り込みたい人に向いています。
- アクティブファンド
- 指数を上回る運用成果を目指し、専門家が銘柄選定や売買を行う。
- インデックスファンドよりも運用コストが高くなる傾向。
- 銘柄選びの工夫で“より高いリターン”を狙いたい人向けの運用方法です。
インデックスとアクティブは、どちらが優れているかではなく「どんな運用姿勢を選ぶか」で決まります。
そのため、自分のリスク許容度や投資スタイルに合った方法を選ぶことが、長期運用ではいちばん重要といえます。

日本が投資対象の代表的な銘柄例
日本株に投資するファンドにも、指数に連動するタイプから成長企業を狙うタイプまで、さまざまな選択肢があります。
ここでは代表的な日本株ファンドの特徴と、どんな投資家に向いているかをまとめます。
株式投資信託(日本株)
- 日経225インデックスファンド
- 特徴: 日経平均株価に連動することを目指すファンドです。日本の主要企業225社に分散投資できます。
- 選ぶ理由: 日本経済全体の成長を期待する投資家や、少額で日本の株式市場の動向を捉えたいと考える投資家が選びます。
- TOPIXインデックスファンド
- 特徴: 東証株価指数(TOPIX)に連動することを目指すファンドです。東証プライム市場上場全銘柄(一部除く)に投資するため、より広範な日本株に分散投資できます。
- 選ぶ理由: 日経平均株価よりも幅広い日本経済全体の動向を反映していると考える投資家が選び、日本の株式市場全体に長期的に投資したい場合に有効です。
- 日本成長株ファンド(アクティブ)
- 特徴: 運用会社が独自のリサーチに基づき、今後成長が期待される日本の企業を選定して投資するアクティブファンドです。
- 選ぶ理由: インデックスファンドの市場平均を上回るリターンを目指したい投資家や、専門家による銘柄選定に魅力を感じる投資家が選びます。
ここで紹介した3つのファンドは、日本株に投資する商品の中でも代表的な例にすぎません。
指数に連動するタイプから、成長企業を選び抜くアクティブ型まで、運用方針はさまざまです。
自分が重視したいポイント(分散性・コスト・成長性)によって、選ぶべきファンドは変わります。
日本株への投資を考える際は、これらの特徴を踏まえて自分に合ったタイプを見極めると良いでしょう。
債券投資信託(日本国債・日本社債)
- 日本国債ファンド
- 特徴: 日本の国が発行する国債に投資するファンドです。信用リスクが非常に低く、安定的な運用を目指します。
- 選ぶ理由: 株式などリスク資産への投資を行う中で、ポートフォリオ全体の安定性を高めたい、または超低リスクで運用したいと考える投資家が選びます。
- 日本高格付け債券ファンド
- 特徴: 日本企業の高格付け社債を中心に投資するファンドです。国債よりはリターンが高い可能性がありますが、信用リスクは国債よりは高くなります。
- 選ぶ理由: 日本国内の安定資産で、国債より少し高いリターンを狙いたい投資家が選びます。
- 日本債券インデックスファンド
- 特徴: NOMURA-BPI総合などの日本債券指数に連動することを目指すファンドです。広範な日本債券市場に分散投資できます。
- 選ぶ理由: 日本の債券市場全体に手軽に投資し、安定的な資産形成を目指す場合に選びます。
債券は、元本の返済が約束された“債務”への投資であり、株式より価格変動が小さいため安全性が高い資産とされています。 特に国債は信用リスクが極めて低く、ポートフォリオの安定役として機能します。 一方で、値上がり益が大きく期待できないため、複利効果は株式に比べて控えめです。 安定性を重視しつつ、リスクを抑えた長期運用をしたい投資家に向く資産クラスという位置付けと言えます。
不動産投資信託(J-REIT)
- J-REITインデックスファンド
- 特徴: 日本の不動産投資信託(J-REIT)市場全体に連動することを目指すファンドです。少額から日本の不動産に分散投資できます。
- 選ぶ理由: 日本の不動産市場の成長に期待し、賃料収入を背景とした比較的高い分配金を享受したいと考える投資家が選びます。
- 個別J-REIT特化型ファンド
- 特徴: 特定の種類のJ-REIT(例:オフィスビル特化型、商業施設特化型など)に集中して投資するファンドです。
- 選ぶ理由: 特定の不動産セクターの成長に期待する投資家や、より集中した投資効果を求める投資家が選びます。
- 高分配J-REITファンド
- 特徴: 高い分配金利回りを目標とするJ-REIT銘柄に投資するファンドです。
- 選ぶ理由: 定期的なキャッシュフロー(分配金)を重視する投資家や、インカムゲインを主な目的とする投資家が選びます。
J-REITはNISAでも投資対象となっており、ETFや投資信託を使えば数千円〜100円から不動産収益にアクセスできます。 株式や債券に比べると運用コストはやや高めですが、その分配金の高さが大きな魅力です。 不動産市場の成長や安定した賃料収入を取り込みたい投資家に向く資産クラスで、 インカム重視のポートフォリオでは株式・債券とは異なる収益源として機能します。
バランス型ファンド(日本主体)
-
- 国内アセット配分型ファンド
- 特徴: 投資対象を日本の株式、債券、J-REITに限定し、それぞれに分散投資するファンドです。特定の比率で資産を組み合わせます。
- 選ぶ理由: 海外資産のリスクを避け、日本国内の資産のみで分散投資を完結させたいと考える投資家が選びます。
- 目標リターン追求型ファンド(日本重視)
- 特徴: 特定の目標リターン達成を目指し、日本の株式や債券などを中心に柔軟に資産配分を変更するファンドです。
- 選ぶ理由: 専門家による最適な資産配分調整に任せたい人や、日本の市場に精通した運用に期待する人に選ばれます。
- 国内資産成長型ファンド
- 特徴: 日本の株式への配分を比較的高めに設定し、長期的な資産の成長を目指すバランス型ファンドです。
- 選ぶ理由: 安定性も確保しつつ、日本の経済成長による資産増加に期待したい投資家が選びます。
- 国内アセット配分型ファンド
日本主体のバランス型ファンドは、日本株・日本債券・J-REITといった国内資産だけで分散投資を完結できる点が特徴です。 海外リスクを抑えつつ、安定性と成長性のバランスを取りたい投資家に向いています。 運用方針も、固定比率型から柔軟に配分を変えるタイプまで幅広く,自分のリスク許容度に合わせて選べます。 国内市場への理解を重視しながら、長期的な資産形成を目指す際に有効な選択肢となります。
コモディティ(商品)投資信託
コモディティは原油や金、農産物など国際的に取引される商品であるため、純粋な「日本だけの銘柄」は存在しません。しかし、日本の運用会社が提供し、円建てで投資できる代表的なファンドはあります。
- 金(ゴールド)ファンド
- 特徴: 金価格(主に国際市場の金価格)に連動することを目指すファンドです。為替ヘッジの有無を選べる場合があります。
- 選ぶ理由: 安全資産としての金に注目し、インフレヘッジや有事の際の資産保全を目的とする投資家が選びます。
- 原油ファンド
- 特徴: 原油先物価格に連動することを目指すファンドです。主にWTI原油などが投資対象です。
- 選ぶ理由: 世界経済の動向や地政学リスクにより価格が変動する原油市場の特性から、インフレヘッジや分散投資目的で短期的な値動きを捉えたい投資家が選びます。
- 総合コモディティファンド
- 特徴: 金、原油、農産物など複数のコモディティに分散投資するファンドで、ブルームバーグ商品指数などに連動を目指します。
- 選ぶ理由: 様々なコモディティの特性を活かし、広範なインフレ対策や分散効果を期待したい投資家が選びます。
コモディティは国際市場で取引される資産のため、日本限定の指数はありませんが、日本の運用会社を通じて円建てで手軽に投資できます。 金・原油・農産物などは株式や債券と異なる値動きをするため、分散効果やインフレ対策として有効です。 ただし、複利効果は弱く、価格変動も大きいため、ポートフォリオの一部に組み入れる“スパイス的な役割”が中心です。 安全資産としての金、景気敏感な原油、幅広く分散できる総合型など、目的に応じて選べるのが特徴です。
日本を主対象とする投資信託
上記で書いた日本を主対象とする投資信託には、日本株・日本債券・J-REIT・国内バランス型・コモディティと言った、国内資産にフォーカスした多様な選択肢があります。
NISA対応の代表的・人気投資信託まとめ表(カテゴリ× 銘柄別)
以下の表では、それぞれのカテゴリごとに代表的なファンドをまとめ、特徴やNISAでの取り扱いを比較しやすく表にしました。
| カテゴリ | 銘柄名 | 主な投資対象 | 特徴 | NISA対応 |
|---|---|---|---|---|
| 日本株インデックス(日経225) | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 日経225 | 低コストで日本主要225社に投資 | つみたて・成長 |
| たわらノーロード 日経225 | 日経225 | コスト低めの定番ファンド | つみたて・成長 | |
| 日本株インデックス(TOPIX) | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | TOPIX | 東証プライム全体に分散 | つみたて・成長 |
| 三井住友・DCつみたてNISA 日本株インデックス | TOPIX | つみたてNISAで人気 | つみたて | |
| 日本成長株(アクティブ) | ひふみプラス | 日本の成長企業 | 中小型株中心のアクティブ | 成長 |
| SBI中小型成長株ファンド ジェイリバイブ | 日本中小型株 | 高成長企業に集中投資 | 成長 | |
| 日本債券 | ニッセイ 国内債券インデックス | 日本国債・社債 | 超低リスクの安定資産 | つみたて・成長 |
| たわらノーロード 国内債券 | 日本債券全般 | コスト低めの定番 | つみたて・成長 | |
| J-REIT(不動産) | One ETF 東証REIT指数(1343) | 日本REIT | 少額で国内不動産に投資 | 成長 |
| iシェアーズ Jリート ETF(1476) | 日本REIT | 高分配で人気 | 成長 | |
| 国内バランス型 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等) | 日本株・日本債券・J-REIT含む | 国内比率も高い総合型 | つみたて |
| ニッセイ インデックスバランス(4資産均等) | 日本主体の4資産 | 国内中心の安定型 | つみたて |
※:成長とだけあるのは、NISA対象ですが、つみたて対象外という分類になります。
特に以下のアクティブファンドは、変動も大きいのでよく考えてから判断するようにしてくだあい。
ひふみプラス
- 投資家が選ぶ理由
- アクティブ運用への期待: インデックスファンドの市場平均以上のリターンを目指したいと考える投資家が選びます。
- 日本の成長企業への投資: 日本の成長性の高い企業に投資し、国内経済の活性化を応援したいと考える投資家にも人気です。
- 運用者の哲学: 独自の調査で有望企業を発掘する、レオス・キャピタルワークスの運用哲学に共感する投資家が多いです。
- 銘柄の持つ特徴
- アクティブファンド: 調査で発掘した成長企業に厳選して投資し、TOPIXなどの指数を上回るリターンを目指します。
- 中小型株への着目: 特に日本の成長性の高い中小型株に積極的に投資する特徴があります。
- ポートフォリオの柔軟性: 株式だけでなく、状況に応じて現金比率を高めるなど、市場環境に合わせた柔軟な運用を行います。
投資信託・ETF・インデックスファンドの違い
① 投資信託(ファンド)
投資家から集めたお金をまとめて運用する商品の総称で、アクティブ型・インデックス型のどちらも含みます。証券会社で1円から積立でき、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
② ETF(上場投資信託)
投資信託の一種で、市場で取引されるため株式と同様に価格が変動するタイプです。ただし、購入や売却の方法や約定タイミングは証券会社によって異なる場合があるため、利用前に取引ルールを確認する必要があります。
③ インデックスファンド(指数連動型投信)
投資信託の中でも、日経平均やS&P500などの指数に連動するタイプを指します。低コストで長期投資に向いており、新NISAのつみたて投資枠の中心商品です。
以上が日本を対象とした投資信託・ETF・インデックスファンドになります。
以下では、海外を対象とした銘柄の代表的な商品の説明となります。
海外投資対象でNISA対応の代表的・人気投資信託の表
海外を主対象とする投資信託は、米国株式や全世界株式を中心に、新NISAでも特に人気の高い分野です。 成長性の高い海外市場に分散投資したい人に向けて、代表的なファンドを以下の表にまとめました。 特徴やNISAでの取り扱いを比較しながら、自分に合った1本を選ぶ参考にしてください。
| カテゴリ | 銘柄名 | 主な投資対象 | 特徴 | NISA対応 |
|---|---|---|---|---|
| 米国株(S&P500) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国主要500社 | NISA人気No.1クラス | つみたて・成長 |
| SBI・V・S&P500 | 米国主要500社(VOO) | バンガードETFを使う低コスト型 | つみたて・成長 | |
| 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 全世界(先進国+新興国) | 1本で世界に分散 | つみたて・成長 |
| 楽天・全世界株式インデックス | 全世界株式 | 楽天版オルカン | つみたて・成長 | |
| 全米株式(VTI) | 楽天・全米株式インデックス | 米国株式市場全体 | VTIに投資、約4,000銘柄に分散 | つみたて・成長 |
| SBI・V・全米株式 | 米国株式市場全体 | バンガードETFを利用 | つみたて・成長 | |
| コモディティ(商品) | 楽天・ゴールド・ファンド | 金(ゴールド) | インフレヘッジとして人気 | 成長 |
| 三菱UFJ 純金ファンド | 金 | 円建てで金に投資 | 成長 |
原油ファンド版(日本の原油先物連動型ファンド)
- 投資家が選ぶ理由
- エネルギー価格への投資手段: 原油価格の変動を直接取り込みたい投資家に選ばれます。株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオの一部として活用されます。
- インフレ局面での注目度: 物価上昇時にエネルギー価格が上がりやすい傾向があるため、インフレヘッジの一環として利用されることがあります。
- 銘柄の持つ特徴
- 原油先物価格に連動: 国際的な原油先物価格(WTIなど)に連動する運用を行い、原油市場の値動きを反映します。
- 価格変動が大きい: 原油市場は需給や地政学リスクの影響を受けやすく、値動きが大きい点が特徴です。短期的な変動リスクを理解したうえで利用する必要があります。
- ロールオーバーの影響: 先物を乗り換える際のコスト(ロールコスト)がパフォーマンスに影響する場合があり、株式とは異なるリスク構造を持ちます。
総合コモディティファンド版(商品指数連動型ファンド)
- 投資家が選ぶ理由
- 幅広い商品に分散投資: エネルギー、金属、農産物など複数のコモディティにまとめて投資できるため、単一商品に依存しない分散効果を求める投資家に選ばれます。
- 株式・債券と異なる値動き: 伝統的な資産と相関が低いため、ポートフォリオ全体の安定化を目的とした長期投資家にも利用されます。
- 銘柄の持つ特徴
- 商品指数に連動: ブルームバーグ商品指数(BCOM)など、複数のコモディティで構成された指数に連動する運用を行います。
- インフレ耐性の高さ: 商品価格はインフレと連動しやすいため、長期的な物価上昇局面での資産防衛として活用されます。
- 構成比の変動: 指数の見直しにより、エネルギー・金属・農産物などの比率が変わることがあり、商品市場全体の動きを反映しやすい点が特徴です。
海外を主対象とする投資信託は、米国株式や全世界株式を中心に、長期的な成長を期待しやすい点が魅力です。 同じ海外ファンドでも、投資対象の範囲やコスト、リスクの大きさは大きく異なるため、表を参考にしながら、自分の投資スタイルに合った1本を選ぶことが大切です。 特に新NISAでは、つみたて投資枠・成長投資枠のどちらで購入できるかも重要なポイントになるため、目的に合わせて使い分けていくと良いでしょう。
補足
- eMAXIS Slimシリーズや楽天・インデックスファンドシリーズは、低コストで幅広い指数に連動するインデックスファンドが多く、新NISAのつみたて投資枠で人気を集めています。
- ひふみプラスのようなアクティブファンドは、市場平均を超えるリターンを目指しており、成長投資枠で検討される傾向があります。
- これらの情報は2026年3月現在のものであり、今後の市場状況や各証券会社の取り扱いによって変動する可能性があります。最新の情報は、各証券会社のウェブサイトなどで確認することをおすすめします。
人気NISA対応投資信託の深掘り
e MAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 投資家が選ぶ理由
- 米国経済の成長への期待: 世界経済を牽引する米国企業の成長に賭けたいと考える投資家が多いです。
- 分散投資効果: S&P500指数は米国の主要企業500社で構成されており、個別企業のリスクを軽減しながら米国経済全体に投資できます。
- 低コスト運用: 業界最低水準の信託報酬を維持しており、長期投資においてコストを抑えたい投資家に支持されています。
- 銘柄の持つ特徴
- S&P500指数への連動: 米国株式市場の動向を示す代表的な指数であるS&P500指数への連動を目指します。
- 長期的な成長実績: S&P500指数は過去、長期的に右肩上がりの成長を続けており、高いリターンを期待できます。
- 自動的な銘柄入れ替え: 指数の構成銘柄は定期的に見直されるため、常に市場を代表する企業に投資し続けることができます。
e MAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 投資家が選ぶ理由
- 世界分散投資: 世界経済全体に投資できる点が魅力ですが、構成比は米国企業が大きな割合を占めるため、実質的には米国中心の分散投資になります。それでも1本で幅広い地域に投資できる利便性が特徴です。
- 手間いらず: どの地域が成長するかを予測する必要がなく、世界経済の成長の恩恵を享受できます。
- 低コスト: 米国株式(S&P500)と同様に低コストで運用できる点も支持される理由です。
- 銘柄の持つ特徴
- MSCI ACWI指数への連動: 先進国および新興国の大型・中型株で構成される「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」への連動を目指します。
- 地域分散: 米国だけでなく、欧州、アジアなど世界中の主要な国や地域の株式にバランス良く投資します。
- カントリーリスク低減: 特定の国や地域に依存しないため、カントリーリスクを低減できます。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
- 投資家が選ぶ理由
- 米国市場全体への投資: S&P500だけでなく、中小型株を含む米国市場全体に投資したいと考える投資家が選びます。
- VTIへの投資: 低コストETFであるバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)を主要な投資対象としているため、間接的に米国株式市場全体に効率的に投資できます。
- 楽天ポイント連携: 楽天証券での積立購入で楽天ポイントが貯まるメリットも投資家にとって魅力的です。
- 銘柄の持つ特徴
- CRSP USトータル・マーケット・インデックスへの連動: 米国株式市場のほぼ100%をカバーするこの指数への連動を目指します。
- 幅広い銘柄: 大型株から小型株まで約4,000銘柄以上に分散投資します。
- 低コスト: 親投資信託であるVTIの低い運用コストを享受できるため、ファンド全体の信託報酬も低水準です。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- 投資家が選ぶ理由
- eMAXIS Slimと並ぶ低コスト: eMAXIS Slimシリーズと同様に低コストでS&P500指数に投資したいと考える投資家が選びます。
- バンガード社の信頼性: 世界的な大手運用会社であるバンガード社のETFを主要投資対象としているため、安心感を求める投資家にも選ばれます。
- 銘柄の持つ特徴
- 設定間もないが人気: 比較的新しいファンドですが、その低コストとバンガード社のブランド力により、多くの投資家から支持されています。
- S&P500指数への連動: 「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と同様に、S&P500指数への連動を目指します。
- 競争による信託報酬の低減: インデックスファンド間の競争激化により、信託報酬が低く設定されています。
金(ゴールド)ファンド版(楽天・ゴールド・ファンド)
- 投資家が選ぶ理由
- インフレヘッジとしての役割: 金は歴史的にインフレ局面や市場不安時に価値が下がりにくい資産として知られており、資産の一部を守りたい投資家に選ばれます。
- 株式と異なる値動き: 株式市場と連動しにくいため、ポートフォリオ全体の値動きを安定させたい投資家が分散効果を期待して利用します。
- 銘柄の持つ特徴
- 金価格に連動するシンプルな構造: 国際的な金価格(主にロンドン金市場など)に連動する運用を行い、金そのものの値動きを取り込みたい人に向いています。
- 為替の影響を受けやすい: 金価格はドル建てで取引されるため、円高・円安の影響を受ける点が特徴です。為替リスクを理解したうえで利用する必要があります。
- 株式とは異なるリスク特性: 株式や債券とは違う値動きをするため、リスク分散の一部として組み込みやすく、長期の資産防衛目的でも利用されます。
今挙げた銘柄の中にも新NISAの対象外となるケースはあります。
購入したい投資信託が新NISAの対象になるかどうかを見極めることは、非課税の恩恵を受ける上で非常に重要です。見極めるための具体的な方法と注意点を以下で説明します。
NISA対象投資信託の見極め方
最も確実な方法は、金融機関が提供するNISA対象商品リストを確認することです。
- 利用する証券会社のウェブサイトで確認する。
- 多くの証券会社は、NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」それぞれで、購入可能な投資信託のリストを公開しています。
- キーワード検索機能や絞り込み機能を使って、特定のファンドがNISA対象かどうかを簡単に調べることができます。
- SBI証券や岡三オンライン証券、楽天証券、マネックス証券、野村證券、ろうきんなど、各金融機関が情報を提供しています。
- 投資信託協会のウェブサイトで確認する。
- 投資信託協会は、成長投資枠の対象となる国内籍の投資信託、上場投資信託(ETF)、上場投資法人(REIT等)のリストを公表しています。
- これは各運用会社からの届出に基づいているため、広範な情報を確認できます。
- 金融庁のウェブサイトで確認する。
- 金融庁も、つみたて投資枠の対象商品リストをExcelやPDF形式で公開しています。
特に注意が必要なポイント
- 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」で対象商品が異なる。
- つみたて投資枠:金融庁が定める厳しい基準(信託報酬の上限、デリバティブ取引の制限など)を満たした、長期・積立・分散投資に適した投資信託のみが対象です。主にインデックスファンドが中心となります。
- 成長投資枠:つみたて投資枠の対象商品に加えて、多様な投資信託が対象ですが、一部条件があります。
以下のような投資信託はNISAの対象外となるため注意が必要です。
- 信託期間が20年未満の投資信託:長期的な資産形成に適さないと判断されるためです。
- 毎月分配型の投資信託:頻繁な分配は複利効果を妨げる可能性があるためです。
- ヘッジ以外の目的でデリバティブ取引による運用が行われている投資信託:リスクが高いと判断されるためです。
- 債券やREITのみを主要な投資対象とするファンド(つみたて投資枠の場合):つみたて投資枠では、「主たる投資の対象資産に株式を含むこと」という要件があるためです。
その他の注意点
- 確認日時は重要: NISA対象商品は日々更新される可能性があります。必ず最新の情報を確認しましょう。
- 証券会社ごとの取り扱い: 同じNISA対象商品であっても、すべての証券会社で取り扱っているとは限りません。利用する証券会社の取扱商品リストで確認することが必要です。
これらの情報を活用して、ご自身が投資したい銘柄がNISAの対象となっているか、必ず購入前に確認してくださいね。
新NISA制度には、非課税運用の対象となる商品についていくつかの制限が設けられているためです。
特に投資信託の場合、新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」でそれぞれ対象となる条件が異なります。
新NISAの対象外となる主な銘柄・商品
投資信託の主な対象外条件
- 信託期間が20年未満の投資信託:長期投資に適さないと判断されるためです。
- 毎月分配型の投資信託:頻繁な分配は複利効果を妨げる可能性があるためです。
- ヘッジ以外の目的でデリバティブ取引による運用が行われている投資信託:運用が複雑で、本来の資産形成の目的にそぐわないとされています。
- つみたて投資枠では債券やREITのみを投資対象とするファンド:つみたて投資枠の要件には「主たる投資の対象資産に株式を含むこと」という項目があるため、これらは対象外です。ただし、これらの資産を含むバランスファンドは対象となりえます。
株式・ETF・REITの主な対象外条件
- 整理・監理銘柄に指定された株式やREIT:上場廃止の可能性が高い銘柄は、新NISAの対象外となります。
- 信用取引:元本以上の損失が発生する可能性があるため、非課税制度の趣旨に反すると判断されています。
- 現引き・現渡し:信用取引に関連する行為であるため、対象外です。
注意点
- 新NISAの対象商品は、金融庁の定める基準に基づき、各証券会社が取り扱っています。
- 「つみたて投資枠」は、金融庁の基準を満たし、長期・積立・分散投資に適した投資信託に限定されています。
- 「成長投資枠」は、つみたて投資枠の対象商品に加えて、上場株式(整理・監理銘柄を除く)、投資信託、ETF、REITなど幅広い商品が対象ですが、上記のような除外条件があります。
したがって、特定の銘柄が新NISAの対象となるかどうかは、その銘柄の特性と新NISAの制度上の要件を照らし合わせる必要があります。投資を検討する際は、必ず証券会社が公開している最新の対象商品リストで確認するようにしてください。
👉️ ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて新NISAの対象銘柄を選ぶポイントについて説明しましょうか?
NISA・特定口座・一般口座の間違いに注意
NISA口座とは
NISA(少額投資非課税制度)口座は、日本の個人投資家向けの優遇税制です。この口座を通じて投資した上場株式や投資信託などから得られる売却益や配当金は、非課税となります。新NISAでは、年間最大360万円、生涯で1,800万円の非課税投資枠が設定されています。
特定口座・一般口座とは
- 特定口座:売買損益の計算や納税を証券会社が代行してくれる口座です。「源泉徴収あり」を選択すれば、税金も証券会社が自動的に徴収・納付してくれるため、原則として確定申告は不要です。
- 一般口座:投資家自身がすべての損益計算を行い、確定申告をする必要がある口座です。
間違えるとどうなるか
NISA口座で買うつもりの金融商品を、誤って特定口座や一般口座で購入してしまった場合、以下のような影響があります。
- 非課税メリットの喪失: NISAの最大のメリットである非課税の恩恵が受けられません。利益が出た場合、通常通り約20%の税金が課税されます。
- 損失時の税務上の不利益: 特定口座(源泉徴収あり)や一般口座で損失が出た場合、NISA口座の利益とは損益通算できません。また、一般口座で利益が出ると、原則として投資家自身での確定申告が必要になります。
- 手間とコストの発生: 一度特定口座や一般口座で購入した商品をNISA口座へ直接移管することはできません。NISA口座で非課税メリットを享受するには、一度売却し、NISA口座で買い直す必要があります。この際、売買手数料や、売却益が出た場合の税金が発生します。
間違えた時の対処方法
NISA口座で買うつもりの商品を間違えて特定口座で購入してしまった場合、対処法は以下の通りです。
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一旦売却してNISA口座で買い直すことを検討する。
- 理由: 売買手数料や、わずかな利益にかかる税金よりも、NISAによる非課税メリットの方がはるかに大きい場合が多いからです。仮に100万円の投資で10%の利益が出た場合、NISAを利用しないと約2万円の税金がかかりますが、売買手数料は高くても数千円程度です。ネット証券では、国内株式の売買手数料が無料のところもあり、その場合はさらに買い直しのコストを気にする必要がありません。
- 注意点:
- 売却時点で利益が出ていれば、特定口座(源泉徴収あり)の場合は自動的に税金が徴収されます。一般口座の場合は自身で申告が必要です。
- 売却と再購入の間に株価が変動し、NISA口座で同じ条件で買い直せない可能性もあります。
- 売却益が大きすぎる場合、一旦税金を払ってまでNISAに乗り換えるのが得策かどうか、総合的に判断が必要です。
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注文中であれば注文をキャンセルし、NISA口座で再注文する。
- まだ約定していない(取引が成立していない)場合は、最も手間がかからない方法です。
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放置しておくか、もう少し待つか?
- 少額の投資で、なおかつ利益がほとんど出ていない、またはマイナスの場合は、そのまま放置することも選択肢の一つです。再購入の手間や、その後の運用を考えるとそのままの方が良い場合もあります。しかし、長期的な非課税メリットを考えると、できるだけNISA口座を活用する方が賢明です。
確定申告に関する注意
特定口座(源泉徴収あり)で利益が出て税金が源泉徴収された場合、通常確定申告は不要ですが、他の所得との兼ね合いで注意が必要なケースもあります。例えば、外国税額が控除されるETFの配当金などを申告する場合、特定口座の譲渡益も一緒に申告してしまうと、住民税が追加で徴収されてしまうような事例も報告されています。不明な点があれば、税務署や税理士に相談することをお勧めします。
まとめ文
投資信託には、株式・債券・REIT・バランス型・コモディティといった多様な資産クラスがあり、さらに国内・海外、インデックス・アクティブといった運用方針によって特徴が大きく異なります。 新NISAでは、これらの違いを理解したうえで、自分の目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。 今回紹介した銘柄はあくまで代表例ですが、比較の視点を持つことで、より自分に合った1本を見つけやすくなります。
読者へのメッセージ
投資は「正解を当てる」ものではなく、自分の生活や価値観に合った選択を積み重ねていくものです。 どの資産が伸びるかを完璧に予測することはできませんが、分散やコスト、リスクの特徴を理解することで、長期的に安定した資産形成につながります。 焦らず、自分のペースで、納得できる選択を続けていきましょう。
