【錬錯】第5部 投資初心者入門編:考え方と口座選びのポイント

コラム

【錬錯】第5部 投資初心者入門編

副業や収入の複線化とあわせて、無理なく考える投資入門

この【錬錯】シリーズでは、第1部から第4部までを通して、
「学生だからまだ早い」
「子育てで余裕がない」
「もう若くないし、いまさら始めても…」
「そもそも投資って怖い」
といった悩みに対して、どう向き合うかを考えてきました。

また、必ずしも投資だけが正解ではなく、
副業や副収入といった収入源の複線化があれば、無理に投資を最優先にする必要はない、という結論にも触れてきました。

そのうえで、ここからは それでもなお投資は、
自分の資産をどう持ち、どう守り、どう分散していくかを考えるための
選択肢のひとつとして意味を持つことも伝えていきます。

第5部では、ここまでの流れを踏まえたうえで、
「投資に触れるなら、まず何を知っておくべきか」
という視点から、投資初心者向けの導入編としてお話ししていきます。

【この記事で伝えたいこと】

この記事では、
投資をこれから考えたい人が、いきなり難しい話でつまずかないように、
順番に理解を深められる構成を意識しています。

最初に大切なのは、
投資の細かい知識をたくさん覚えることではありません。
まずは、
お金をどう分けて考えるか、
何のために投資をするのか、
どこまでなら無理なく続けられるのか
といった、土台になる考え方を整理することです。

そのうえで、少しずつ
・投資を必要とする理由
・証券口座を開設する時のポイント
へと進んでいきます。

つまりこの記事では、
投資初心者の不安を少しずつほどきながら進めることを目指しています。

投資は、最初から詳しくなる必要はありません。
ですが、まったく知らないまま始めるよりも、
流れを知ったうえで、自分に合う形を選ぶことが大切です。

投資は、いきなり大きな利益を狙うものではありません。
むしろ最初に考えるべきなのは、
どういう仕組みでお金が動くのか、
どんな考え方を持てば振り回されにくいのか、
そして自分にとって無理のない関わり方は何か、という点です。

ここからは、そうした投資の入口に立つための基本的な考え方を、順番にわかりやすく整理し、後半で口座開設のポイントをまとめています。

インフレ(物価上昇)は、貯金だけでは守りにくい時代

まず考えたいのは、
お金を持っていることと、お金の価値を守れることは、必ずしも同じではない、という点です。

これまでの章でも触れてきたように、
収入の複線化ができている人であれば、投資を無理に最優先する必要はありません。
副業や副収入があれば、生活を支える力はそれだけ広がります。

ただ、そのうえでなお考えておきたいのが、
貯金に加えて、資産の持ち方も複線化しておくという視点です。

昔は、貯金をしていれば利息だけでもある程度の安心感がありました。
しかし現在では、預金の利息に大きな魅力を感じにくくなっています。加えて、物価の上昇により、同じ金額でも買えるものが少しずつ変わってきています。

これはつまり、
現金そのものの額が変わらなくても、実際に買える量は少なくなることがある
ということです。

さらに言えば食料品に加え、光熱費、日用品、サービスの料金など、
私たちの生活に身近なものは、数年前と比べて高くなったと感じることが増えています。

もちろん、貯金が不要という話ではありません。
急な出費に備えるお金は、これまで通り大切です。
その一方で、長い目で見たときには、
貯金だけでなく、投資も含めてお金の置き方を分けて考えることが、
資産を複線化していくうえで大切になってきます。

つまり、
生活費は貯金で守る
将来に向けた資産は、投資も含めて少しずつ育てる
というように、役割を分けて考えるイメージです。

多少の希望として今後は、日銀の利上げにより、預金金利が上がる可能性もありますが、実際にいつ、どの程度反映されるかは、それぞれの銀行の判断次第と言えます。

もちろん、インフレがあるからといって、
すべてを投資に回すべきだという話ではありません。
これまで見てきたように、まずは収入の複線化や生活防衛の考え方が土台になります。

そのうえで、
貯金だけに頼らず、投資も含めてお金の置き方を分けることで、
物価の変化に対して少しでも備えやすくなります。

大切なのは、
「今あるお金をどう増やすか」だけではなく、
「今あるお金の価値をどう守るか」という視点を持つことです。

給料は上がりにくいのに、支出は増え続ける

もうひとつ、今の時代に意識しておきたいのが、
収入の伸びと支出の増え方が、きれいに釣り合っていないという点です。

働いて得られるお金が急に大きく増えれば話は別ですが、
現実には、給料は思ったほど上がりにくい一方で、
生活にかかるお金は少しずつ増えていきます。

たとえば、
住居費、食費、光熱費、税金、社会保険料など、
毎月の支出は気づかないうちに重なっていきます。

このような状況では、
収入を増やす工夫と同時に、
お金の持ち方を分けておく工夫も必要になります。

副業や副収入によって収入源を複線化できれば、
生活全体の安定感は高まります。
そのうえで、余裕のある部分を投資に回していくことで、
将来に向けた資産の育ち方にも差が出てきます。

つまり今は、
「働いて得るお金」だけに頼るのではなく、
「複線化した収入」と「投資による資産形成」を組み合わせて考える時代だと言えます。

大事なのは、いきなり大きく増やすことではありません。
まずは、増えにくい収入と、増え続ける支出の差を意識しながら、
自分に合った形で備えていくことです。

投資は、お金を働かすという考え方

ここまで見てきたように、
今の時代は、収入を増やす工夫と、支出の増え方に備える工夫を、
できるだけ分けて考えることが大切です。

そのうえで投資には、
自分が働いている時間以外にも、お金に役割を持たせる
という考え方があります。

たとえば、貯金はお金を「置いておく」ものですが、
投資はお金を「動かして育てる」考え方に近いものです。

もちろん、投資をすれば必ず増えるわけではありません。
値動きがある以上、短い期間では上下することもあります。
だからこそ、投資は大きく一度に増やすためのものではなく、
時間を味方につけながら、少しずつ資産の選択肢を増やしていくものと考えるのが自然です。

副業や副収入で得たお金の一部を、ただ残しておくだけでなく、
将来に向けてどう置いておくかを考える。
その選択肢のひとつが投資です。

つまり投資は、
「今あるお金をただ守る」だけではなく、
「将来に向けてお金の役割を広げる」ための手段
だと言えます。

投資はギャンブルではなく、未来へのリスク管理

投資という言葉を聞くと、
「上がるか下がるか」
「増えるか減るか」
人によっては「当たるか外れるか」といった
イメージを持つ人は少なくありません。

つまり投資は、増える可能性があるからこそ受け入れられるものである反面、その見込みがなければ、預金よりもリスクのある選択だとも言えます。

そのため、投資はギャンブルのように感じられがちですが、本来の投資は単に、運を天に任せるものでもありません。

物価高騰の 未来のリスクにどう備えるかを考える技術 に近いものです。

つまり投資は、
「上がるか下がるか」を当てるものではなく、
どうすれば大きく崩れにくいかを考えるものです。

副業や副収入で収入の複線化をしながら、
その一部を投資に回していく。
そう考えると、投資は単独で完結するものではなく、
家計や将来設計の中でリスクを分散するための手段 として見えてきます。

未来の物価高騰や通貨安といったリスクに備える分散方法の1つなのです。

例えば、同じ苗木に同じように水を与えても、半年後には50cmのものもあれば、80cm近くに伸びるものもあります。そうなるとこの木に実った果物の価値も変わってきます。

最初は同じ苗木でも、結果はどう成長するかはわからないものです。投資もまた、同じように始めても、時間がたつにつれて差が表れてくる世界です。

なので、配分を考えて分散することは、ひとつの変化に振り回されにくくなります。これは生活全体に対する未来へ投資する考え方です。

投資で大切なのは、
一度で大きく増やそうとしないこと、
無理のない金額で始めること、
時間をかけて向き合うことです。

だからこそ、投資はギャンブルではなく、
お金との付き合い方を整えるための実践的な技術なのです。

投資をしないことが、将来の選択肢を狭めることもある

昔は、貯金を中心に考えていても、
それなりに生活の安心感を持ちやすい時代がありました。

しかし今は、
物価の上昇、税金や社会保険料の負担、
そして収入の伸びにくさが重なり、
お金の置き方を考え直す必要がある時代になっています。

もちろん、だからといって
「投資をしないといけない」と言いたいわけではありません。
これまで見てきたように、収入の複線化ができているなら、
投資を最優先にしなくてもよい場面はあります。

ただ、そのうえで考えたいのは、
貯金だけで持ち続けるのか、
それとも一部を投資に回しておくのかで、
将来の選択肢に差が出てくることがある、という点です。

現金は安心感があります。
一方で、長い時間のなかでは、
そのまま置いておくことで受ける影響もあります。

だからこそ、今の時代に大切なのは、
投資を無理に勧めることではなく、
「何もしない」ことも含めて、自分にとってどんな置き方が合うのかを考えることです。

投資は、誰にとっても必須の正解ではありません。
ですが、収入の複線化とあわせて考えることで、
将来の選択肢を広げるための手段のひとつとして、確かに意味を持ちます。

投資は、今すぐ大金を入れる必要はない

投資に対して不安を感じる人の多くが、
「まとまったお金がないと始められないのでは」と考えています。

ですが、実際には、投資は最初から大きなお金を用意する必要はありません。
むしろ大切なのは、無理のない範囲で小さく始めることです。

たとえば、毎月少しずつ積み立てる方法なら、
一度に大きな金額を動かす必要はありません。
生活に支障のない範囲で始められるため、
投資に慣れていない人でも取り組みやすくなります。

ここで意識したいのは、
投資は「一気に増やすもの」ではなく、
少しずつ経験を重ねながら、自分に合う形を見つけていくものだということです。

副業や副収入がある人はもちろん、
まだ収入が限られている人であっても、
まずは小さく始めて、
その中で仕組みや考え方を学んでいくことに意味があります。

大切なのは、
最初から完璧を目指すことではありません。
続けられる範囲で始めること、
そして投資を生活の一部として無理なく組み込むことです。

ここからは、証券会社を選ぶ時のポイントについて触れていきます。

証券口座は、ひとつに決めなくて良いと言う考え方

証券口座をどこで作るかを決める時 最初に迷うのが、
ネット証券がよいのか、実店舗型がよいのか。
手数料を優先すべきか、使いやすさを重視すべきか。
人によって気になる点は違うため、口座選びは意外と難しく感じられます。
結果として、あれもこれも気になって決められなくなることがあります。

NISA口座は1つに限られていますが、NISAを始めるうえで本当に大事なのは、
自分の使い方に合う口座を選ぶことです。

そのため、証券口座を最初から1つに決める必要はありません。
大切なのは、「あとで選べる」「自分の目的に合っている」
という基準で考えることです。

また証券口座の、開設自体に資金がかかるものではない ので、
まずは1〜2社ほど開設して、実際の使い勝手を試してみるのもよい方法です。

いきなり決め打ちするより、
少額での操作感や画面の見やすさを確かめてから、
その後、本格的に始めるほうが進めやすいこともあります。

ただし、同時に多く申し込みすぎるよりは、
少しずつ試すほうが無理なく進められます。
証券会社では口座開設にあたって審査があり、
申込状況によっては時間がかかったり、希望どおりに進まないこともあります。

そのため、
まずは1〜2社を試してみる → 使いやすい口座を見極める → そのうえでNISAを始める
という流れが、初心者には取り組みやすいでしょう。

口座選びで見ておきたいポイント

証券口座を選ぶときは、少なくとも次のような点を見ておくと整理しやすくなります。

1. 使いやすさ

スマホやパソコンで、
迷わず操作できるかどうかは大切です。
NISAは長く続けることが前提になりやすいので、
画面の見やすさや注文のしやすさは意外と重要です。

2. 投資できる商品の幅

NISAで何を買いたいかによって、
その口座で選べる商品は変わります。
とくに積立を中心にする人は、
自分が気になる商品を扱っているかを確認しておくと安心です。

3. 手数料やコスト

口座そのものの維持費だけでなく、
売買にかかる費用や、関連するコストも確認しておきたいところです。
長く使うほど、こうした差が気になってきます。

4. サポート体制

初心者のうちは、
「分からないときに確認しやすいか」も大事です。
自分で調べるのが得意な人はネット中心でもよいですが、
安心感を重視する人は、サポートの分かりやすさも見ておくとよいでしょう。

5. 既存の生活との相性

すでに使っている銀行やサービスとつながりやすいかどうかも、
使い勝手に関わります。
入出金のしやすさや、普段の管理のしやすさは、地味ですが重要です。


ここまでは、証券口座を選ぶさいの考え方を中心に整理しました。
一方で、
「どの証券会社がよいか」
「ネット証券と実店舗型の違い」
「各社の口座開設手順」
といった具体的な内容は、別の記事で紹介しています。

すでに次のような記事があるので、必要に応じてそちらを参考にしてください。

比較は関連記事で

この錬錯シリーズに関連している記事は別記事を閲覧ください。

『NISA』
新NISAを進める理由!
【はじめての新NISA】 つみたてNISAと一般NISAの違いとは?
2024年スタート 新NISAとは⁉
中高年からのNISAは厳しいのか

『口座開設・変更』
口座開設
証券口座開設のポイント(転ばぬ先の杖)
証券口座を複数もつメリット・デメリット
【新NISA】口座開設はどこが良い⁉人気のインデックスファンド
ネット証券 of 実店舗型の証券会社どちらを選びますか?
楽天証券口座開設する手順の紹介
マネックス証券で口座開設
SBI証券口座開設の流れ

まとめ

NISAを始めるさいの証券口座選びで大切なのは、
制度そのものよりも、自分の使い方に合っているかどうかです。

  • 何をしたいかを先に決める
  • 使いやすさを見る
  • 商品の幅やコストを確認する
  • サポートや相性も考える
  • まずは1〜2社で試してみる
  • 自分基準で比較をする

証券口座は、NISAを続けるための入口です。
だからこそ、無理に難しく考えすぎず、
「続けやすいものを選ぶ」
という視点で見ていくのがよいでしょう。


次の記事では、投資を始めるさいの金融機関をどう選び、どんな相場を想定して、どの銘柄を最初の1本に決めるか⁉に進みます。
景気シナリオから考える投資信託の選ぶさいの銘柄候補として、
オルカン、S&P500、日経225などの人気候補を、長期的な見方から整理していきます。

少額投資で一本に絞るならどれがよいのか。
世界経済をどう見るかで、選び方はどう変わるのか。
そのあたりを、初心者向けに見ていきます。


錬錯シリーズ 一覧

錬錯シリーズ
【錬錯】第0部:プロローグ このシリーズで考えたいお金の話
【錬錯】第1部:お金が少ない人ほど、きれいごとでは動けない
【錬錯】第2部:小さく前に進むための整え方 実践ロードマップ
【錬錯】第3部:投資は本当に必要なのか
【錬錯】第4部:世代別で見る投資の目的論
【錬錯】第5部:投資初心者入門編:考え方と口座選びのポイント
【錬錯】第6部:景気シナリオから考える人気の投資信託の選び方
【錬錯】第7部:富裕層はなぜ投資をし、投資家は資金を動かすのか
【錬錯】第8部:育てるお金は何で持つのか投資銘柄の種類

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